無垢フローリングの取扱説明
無垢フローリングの取扱について
- 施工後の商品につきましては、交換・返品、貼り替え等には応じかねますので必ず検品後に施工して下さい。
- 塗装・サイズ・数量は、ご注文の商品に間違いないでしょうか?
- 配送中のキズ・汚れなどはないでしょうか?
- 虫などの混入はないでしょうか?
- 流通段階(倉庫内も含む)や施工後に外部から虫が飛来して産卵し、虫食いが発生する場合もありますが、基本的にクレームの対象にはなりません。万一、虫害が発生した場合は専用薬剤を散布・注入するなどして下さい。
- 床暖房にする場合は必ず床暖房対応フローリングをご使用下さい。
- 養生シートを貼る場合、無垢材に直接養生テープを貼らないで下さい。塗膜が剥がれることがあります。使用する場合は、粘着力の弱いタイプを使い、短時間で剥がして下さい。養生テープを剥がす際に、塗膜が剥がれない様注意して下さい。
- 無塗装品・オイル塗装品には直接養生テープを貼らないで下さい。
- 空調設備からの風が、直接あたらないようにして下さい。
- ホットカーペットを直接敷かないで下さい。
- ストーブ・ファンヒーターなどの熱が、直接当たらない様にして下さい。
- 直射日光を長時間あてると、反りや隙間が出る場合があります。
- ロス率についてですが、無垢材のため反りや歪みなどで使用出来ない場合があります。木目・色ムラ・柄を合わせて施工すると長さに半端が出るため、必要数量の1割ほど多めのご注文をお願いします。また不足分が判明してからすぐにご連絡を頂いてもそれなりに時間が掛かります。
(お見積書作成→ご入金→発送)何卒ご了承下さい。
無垢フローリングの施工方法
施工上の注意
施工上の注意事項につきましては、下記バナーから「施工説明書」をダウンロードしご確認下さい。また、「無垢フローリング/羽目板の特性について」も併せてお読み頂き、施工時のトラブルを未然に防ぐ対策を取る様お願い致します。
1. 下地施工
- 下地はレーザーなどを使用し、必ず平らにして下さい。
- 床下は十分に乾燥させ、風通しを良くするために通気口を設けて下さい。また根太は45mmx45mm以上、大引きは90mmx90mm以上のプレーナー掛けした厚みのそろった乾燥材を使用して下さい。間隔は大引きは909mm間隔、根太は303mm間隔にして下さい。
- 新築物件でベタ基礎などコンクリートを使用している場合は、必ず防湿シートを敷くなど防湿対策をして下さい。コンクリートやモルタル部分を適正湿度の12%程度にし、完全に乾燥するまでには相当な時間が掛かります。また、新築物件でなくとも湿度が高い場所に施工する場合には防湿対策を行って下さい。
- 下下地には12mm厚以上の耐水性構造用合板を必ず捨て貼りして下さい。また、下からの湿気の多い場所では0.1mm以上のポリエチレン防湿フィルムを併用するなど防湿対策を行って下さい。(パーティクルボードやMDFは絶対に下地として使用しないで下さい。これらの下地は施工時の釘の保持力がほとんど無いので、無垢材の収縮が激しくなります。)。
- 下地合板は909mm間隔とし、必ず3mm程度の隙間を空けて下地を作って下さい。突き付けますと、床鳴りが発生したり、ひどい場合は合板が膨れて突き上げ事故を起こす場合があります。(下地合板も少なからず伸縮します。)
- 床上に重量物(ピアノなど)を置く場合は、根太間隔を狭くするなど地下の補強を行って下さい。
2. 商品検品
- 商品が届きましたら、まず検品をお願い致します。到着した商品に不具合などがあった場合、返品・交換は致しますが、施工後の返品・交換・貼替え費用の負担は出来ませんのでご注意下さい。また、カートンボックスが無い場合もしくは破損している状態での返品も受付出来ません。(返品はお届けした状態と全く同じ状態でお願い致します。)施工前に今一度ご確認下さい。
- 商品にダメージなどがあった場合は、到着後7日以内での返品受付となります。必ず商品到着後開封し、中身をご確認下さい。
- 塗装・サイズ・数量は、ご注文の商品に間違いないでしょうか?
- 配送中のキズ・汚れなどはないでしょうか?
- 虫などの混入はないでしょうか?
- 施主支給の場合は、購入者であるお施主様に検品の義務が発生致します。
- トイレ・脱衣場には使用しないで下さい。反り・膨張等の問題が発生しやすくなります。
3. 仮並べと割付
- 商弊社の無垢フローリング/羽目板は天然木のため、呼吸をすることで空気中の湿気を吸収・放出します。その過程で無垢材自体も多少の収縮を繰り返します。施工状況によってはこの「無垢材の収縮」から不具合が生じる場合があります。この様な無垢材の特性を十分にご理解頂いた上で施工をお願い致します。
- 無垢フローリングは「天然木」のため、わずかな反りなどは避けられません。多少の反りは調整しながら施工を行って下さい。また、色違いがありますので、あらかじめ仮並べをした後に施工をお願い致します。
- 無垢材の性質上、現場の環境になじませることで膨張・収縮を防ぐため、現場で開封してから最低でも5日以上放置し、出来れば3~4週間後に施工を行うのが理想的です。(レッドパイン材は開封後すぐに施工して下さい。レッドパインは現場の空気に馴染ませると「ねじれ」が生じ、サネが入りにくくなります。)
- 天然木ですので色合い、木目など同一のものはありませんが、色、木目などのばらつきがない様あらかじめ仮並べを行って下さい。また、ごくまれに小さな傷などがあった場合は仮並べの際に調整して下さい。
- 下地合板のジョイント部と無垢フローリングの実(さね)が重ならない様に割付をして下さい。
- 無垢フローリングのエンドマッチ部は根太の上に来る様に割付をして下さい。
4. 貼り込み
- 絶対に木工用の水性ボンドは使用しないで下さい。(酢酸ビニル樹脂エマルジョン系接着剤)無垢材が水分を吸って大きく反ったり、床鳴りの原因となります。
- 通常品・床暖房用はウレタン系根太ボンド(一液型ウレタン樹脂系接着剤推奨:コニシボンドKU928C-Xなど)を使用して下さい。
- ヘリンボーン・直貼り商品は二液性のエポキシ系ボンド(二液混合型エポキシ樹脂系接着剤推奨:コニシボンドE350Rなど)を使用して下さい。なお、エポキシボンドの場合はオープニングタイムを厳守し、混ぜた後15~20分以内に必ず接着して下さい。
- 接着剤は長手方向に3列塗布して下さい。
- 接着剤を塗布する際、接着剤が実(さね)部分に入り込まない様に注意して下さい。実(さね)部分にボンドが入ると、隣のフローリングと一枚化した状態で伸縮し、大きな隙間や突き上げの原因になります。
- 接着剤が床表面に付着した場合、すぐに拭き取って下さい。
- 貼り込みは締めすぎると、突き上げ・目割れの原因になります。横手方向の貼り合わせはPPバンド【梱包用のプラスティックバンドなど】やスペーサーなどを使用して、0.3mm程度の隙間を必ず取り、木の収縮に対応出来る様に余裕を持たせて施工して下さい。(ホテルのロビーなど施工面積が広くなる場合は適宜、無垢材の収縮に対応するために、隙間を空けるデザインにするなどご配慮下さい。
- スペーサーは貼り込み時の補助具ですので、クリアランスが取れているかは必ず目視にてご確認下さい。また、接着剤が硬化するまでスペーサーははさんだままにして下さい。
- 靴跡が付きますので、作業を行う際には綺麗な足袋や靴底にウエス等を巻いて施工して下さい。※施工場所の湿度や樹種を考慮して施工を行って下さい。
~3層フローリング~
一般的なフローリングに比べると伸縮は少ない為、隙間を空ける必要はありませんが、実(さね)の合わせは付く程度にして下さい。
~床暖房用~
床暖房機器下部の捨て張りは12mm厚以上の耐水合板を使用して下さい。また床暖房パネルと周辺結合部との段差が生じないように平滑な下地(段差0.5mm以下)を構成して下さい。なお、下からの湿気の多い場所では十分な防湿対策をを行ってください。接着材は必ず床暖房対応ウレタン接着剤を使って下さい。(推奨:コニシボンドKU928C-X)水性ボンドは反り、床鳴りの原因になりますので絶対に使用しないで下さい。床暖対応していないボンドを使用すると床鳴りの原因になります。床暖房は施工後3日以上経ってからお使い下さい。
~ヘリンボーン~
下地はレーザーなどを使い水平にして下さい。墨出し部分のみ釘とボンドの併用で施工し、その他の部分は基本的に接着工法で行って下さい。なお、ボンドはウレタンボンドではなく、必ず二液性のエポキシボンドを使用して下さい。接着工法であれば施工途中に多少隙間が出ても修正することが出来るので最終的な仕上がりは綺麗になります。(なお、エポキシボンドの場合はオープニングタイムを必ず守り、混ぜた後15~20分以内に必ず接着して下さい。)施工後すぐに重しを載せ、一日置いて下地材と床材の間の空気を完全に抜いて下さい。
~直貼り用~
下地はレーザーなどを使い水平にして下さい。なお、ボンドはウレタンボンドではなく、必ず二液性のエポキシボンドを使用して下さい。またエポキシボンドで施工後は、必ずバリウエイトや未施工のフローリングなどの重しをフローリングの上に置いて、フローリングと下地の間に空気が入らない様にして下さい。これらの間に空気が入るなどすると突き上げ事故の原因になります。(なお、エポキシボンドの場合はオープニングタイムを必ず守り、混ぜた後15~20分以内に必ず接着してください。)
5. フロアーステープル・スクリューネイルなどで固定
- 必ず接着剤と釘を併用し施工を行って下さい。使用する釘(床材厚15mmの場合)は、根太レス工法の場合、フロアーステープル(マックスステープル438MA)または38mmのスクリューネイルを推奨致します。ステープルやスクリューネイルの先端が合板を突き抜けない様に施工して下さい。根太貼りの場合は、フロアーステープル(マックスステープル445MA)または45mmのスクリューネイルを推奨致します。ステープルやスクリューネイルは根太に届く長さのものを使用して下さい。
- フィニッシュネイルは使用しないで下さい。
- カリン等の比重が重く硬い木は、施工時の釘打ちの際に実(さね)が割れる場合があります。その際は下穴を開け、フロア釘などを打ち込んで下さい。
- 限りある自然素材を有効に活用するため、弊社では施工に支障を来たさない程度の極めて軽微なサネの欠けた製品は許容して輸入をしております。完璧なサネばかりを求めてしまいますと、工場の生産歩留まりが悪化してしまい、廃棄せざるを得ない材料も増え、ひいては販売価格の上昇につながってしまいます。こういった場合は、サネが欠けている場所を避けて釘の打ち込みを行って下さい。
6. 壁際・敷居 周辺部の処理
- フローリングは壁面には密着させず、5~10mm程度の隙間を開けて、巾木などで隠して下さい。
- 敷居部分は隙間を開けるかコーキング処理して下さい。
7. 養生
- 床面のごみを掃除機で吸い取った後、水気を避け、乾いた雑巾で完全にチリをふき取ってください。床材表面に細かい傷が出来るのを防ぎます。
- 表面の塗装方法にかかわらず、養生シートは下記の図のように敷いて下さい。やむをえず養生テープを貼る場合は粘着力の弱いものを使用し、出来るだけ短時間ではがしてください。特に、無塗装品、及び自然塗装品の場合は絶対に養生テープをフローリングに貼らないで下さい。粘着剤がフローリングの目地に入り込み、汚れ、変色を起こします。またウレタン塗装の場合でも養生している場所とそうでない場所の日焼けの差が、引き渡しの際にクレームになることがあるので、下図のように養生をお願いします。
無垢フローリングのメンテナンスについて
メンテナンス/トラブルシューティング
日常のお手入れに関する注意事項につきましては、下記バナーから「メンテナンス」をダウンロードしご確認下さい。また、万一傷・汚れ・凹み等のトラブルが発生してしまった場合は、「トラブルシューティング」をダウンロードし、その指示に従ってご対応下さいます様お願い致します。
なお、各塗装ごとのメンテナンス方法を下記にて簡単にご説明致します。詳細は上記の「メンテナンス」及び「トラブルシューティング」をお読み下さいます様お願い致します。
<UV・ウレタン塗装>
日常のお手入れ
- 床を拭く場合には、固く絞った雑巾で水拭きして下さい。
- 表面の塵やほこりを掃除機などで除去して下さい。また、大きなゴミは一ヶ所に掃き寄せて掃除機などで吸い取って下さい。
- 板の隙間のゴミはほとんど掃除機などで取り除けます。粘土質の物が隙間に詰まった場合にはつまようじ等で取り除いて下さい。
大掃除の仕方
- 掃除機を掛けるか、固く絞った雑巾で拭いて下さい。
- それでも落ちない汚れがある場合には、ワックスを汚れに応じて薄めたものを含ませ、固く絞った雑巾で拭いて下さい。
- 最後に乾いた雑巾で乾拭きをします。
定期的なお手入れ
サイクル
- 一般住宅:1年に1度を目安
- 重歩行:1年に1度を目安
方法
- 表面クリーニング:表面の塵やほこりを掃除機などで除去します。
- ワックス掛け:無垢フローリングに塗装出来る商品かご確認の上「取扱説明書」を読み、目立たない部分で試し塗りをして下さい。詳細は各ワックスメーカーにお問い合わせ下さい。
*コーティング系塗料の場合、日々のお掃除に加え、ワックス掛けをすることで、歩行などの摩擦による小さな傷や汚れからウレタン塗装を保護し、より美しさを保てます。
【注意事項】
- 水を撒いてモップを掛けたり、しっかり絞っていない雑巾での水拭き、スチームモップ(水蒸気式クリーナー)は、フローリングの膨張・反り・割れなどの原因となるため厳禁です。水が付いたら直ちに拭き取って下さい。
- 薬品の付いた化学モップ/雑巾などは変色の原因となりますので、ご使用は避けて下さい。
- メラミンスポンジなどは、塗装が剥がれてしまうので使用しないで下さい。
- 市販の洗剤や薬品等をご利用になる際は、必ず使用上の注意を熟読の上、目立たないところで試してからお使い下さい。
<自然塗装>
日常のお手入れ
- 床を拭く場合には、乾いた雑巾で行なって下さい。(水拭きは極力避けて下さい。)
- 表面の塵やほこりを掃除機などで除去して下さい。また、大きなゴミは一ヶ所に掃き寄せて掃除機などで吸い取って下さい。
- 板の隙間のゴミはほとんど掃除機などで取り除けます。粘土質の物が隙間に詰まった場合にはつまようじ等で取り除いて下さい。
大掃除の仕方
- 掃除機を掛けるか、固く絞った雑巾で拭いて下さい。
- 必ず塗装されたオイルと同メーカーのワックスを掛けて下さい。塗り方・塗布量・回数等は販売メーカーによって違いますので、各メーカーの塗装手順に従って下さい。
- 最後に乾いた雑巾で乾拭きをします。
定期的なお手入れ
サイクル
- 一般住宅:1年に1度を目安
- 重歩行:1年に1度を目安
方法
- 表面クリーニング:表面の塵やほこりを掃除機などで除去します。
- 再塗装:仕上げに使用している同一の塗料を再塗装します。
- 拭き取り・自然乾燥:乾いた布で塗料を拭き取り、自然乾燥させます。
【注意事項】
- ウレタン塗装用のメンテナンス用品は毛羽立ちやシミの原因になりますので、ご使用頂けません。ご購入の際には必ずご確認下さい。
- 濡れたままの状態にしておきますと、フローリングが反ったり割れたりする原因となります。水が付いたら直ちに拭き取って下さい。
- 水拭きは毛羽立ちや白濁の原因となりますので、極力避けて下さい。
- スチームモップ(水蒸気式クリーナー)は、木材の膨張や白濁の原因となるため、使用しないで下さい。
- 薬剤を含む市販のお掃除用品は、変色など不具合の原因となるため、使用しないで下さい。
<無塗装>
- 水気が飛んだ時に、シミが木材の奥まで浸み込んでいってしまうので汚れが取れにくくなります。また色の濃い木材は靴下等に色が付いてしまいますので、必ずなんらかの塗装を施して下さい。
- 無塗装に市販のワックス等を直接塗装しますと、床が水分を吸って表面がざらつき、毛羽立ちやムラの原因になりますので、オスモ、リボス等の自然塗装をおすすめ致します。
- こすり過ぎると表面がささくれ立ちますのでご注意下さい。
- 無塗装品は汚れが付きやすいので、お掃除の際にはきれいな雑巾を使用して下さい。また、汗などが垂れるとシミの原因となりますので、特に夏季はご注意下さい。
- 無塗装品でご使用になってからオイル等の浸透性塗料を塗りますと、汚れが浮き出ることがあります。必ず表面のサンディングを行って下さい。
<メンテナンスにおける禁止事項>
お掃除の際、ポリッシャー(自動床洗浄機)やスチームクリーナー等は使用しないで下さい
表面が傷付くとともに、水分を含んでフローリングの膨張・反りの原因となります。業務用のポリッシャーの様に水分を含むものや蒸気を出す掃除用具のご使用は避けて下さい。無垢フローリングは定期的なワックス掛けで、特殊な掃除用具を使用しなくても汚れが落としやすくなり、ツヤを保つことが出来ます。汚れが気になる、常にツヤを保ちたいという場合には、各ワックスメーカーの指示に従いこまめなワックス掛けをお願い致します。無垢材のフローリングは、きちんとお手入れを行えばツヤと風合いが増し、年々色味も深まり美しくなるのが特徴です。
化学雑巾・モップ等を使用しないで下さい
これらには様々な薬品が付いており、無垢フローリングに使用しますと、黒ずみや色むらの原因となります。メーカーによっては、白木・無垢フローリングに使用可能な薬品の弱い製品も販売されておりますので、各メーカーに確認した上でご使用下さい。また、無垢フローリング用の商品でも、長期間床に放置しますと変色する場合がありますので、ご使用の際は十分にご注意下さい。
ホットカーペットは使用しないで下さい
無垢フローリングの床でホットカーペットを使用しますと、カーペット下に熱がこもり、反りやひび割れ、毛羽立ちの原因となります。どうしても使用する必要がある場合には、ホットカーペットの下に断熱性の高いマットを敷き、高温で長時間使用しない様にして下さい。また、温風ヒーターの風等熱風が長時間当たりますと、ひび割れや目隙の原因となりますので、ご注意下さい。