昭和21年創業 滝口木材の歩み
下段・左から4人目が創業者・滝口寅雄
滝口木材株式会社 沿革
昭和21年6月 | 滝口寅雄により滝口木材商店として小売業創業 |
昭和24年4月 | いわき市川前村にて川前森林組合より製材工場を借受経営 |
昭和28年6月 | いわき市平正月町にて製材工場を開場 |
昭和34年5月 | いわき市平正内町にて製材工場を開場 |
昭和36年4月 | 滝口木材株式会社設立 |
昭和46年3月 | いわき市泉町のいわき木材工業団地内に製材工場を移転 |
平成7年12月 | いわき市泉町(現住所)に本社機能を全面移転 |
現在に至る |
ふるさとの復興のためにひた走った創業期
昭和21年。戦後復興に向け市民が立ち上がり始めた福島県いわき市で、滝口木材は産声を上げました。創業者・滝口寅雄の想いは、ふるさとの復興。新しい設備も立派な社屋もありませんでしたが、徐々に地元の森林組合からの受託経営を任されるようになり、自社の製材工場も少しずつ規模を拡大。
創業13年後の昭和34年には、年間約30,000立米の生産能力を持つまでになりました。昭和36年には株式会社として法人を設立。戦後の復興から高度経済成長へとひた走る日本の木材業界に、新しい一歩を踏み出しました。
日本人の暮らしを支えた高度経済成長期
経済成長に湧き上がる日本。多くの日本人が、理想の我が家を目指し始めたこの時期、日本の年間住宅着工数は150万戸を超えるほどに成長します。国産材では足りない需要を補おうと南洋材にも注目が集まり、滝口木材も、南洋材「アガチス」の取り扱いを始めました。
東南アジア原産のアガチスは、加工性もよく、ドア、窓枠、階段、腰板やフローリングなど用途が多いため、多くの住宅でアガチスが使われました。また、昭和46年には、地元小名浜港の海運力の高まりを受け、いわき市泉の木材工業団地に製材工場(写真・上)が完成。アガチス材の大規模生産体制が整い、「南洋材の滝口」というブランドが確固たるものになりました。
いわき発 世界へ
年号が平成に入ると、生産体制を「現地挽き製材品」へとシフトチェンジ。また、地球環境保護の観点から、チークやアカシアなどの植林木を用いた製品を積極的に手掛けるようになりました。そうしたことから、現地企業との結びつきはより強まり、インドネシア・マレーシア両国とのビジネスは年々増大しています。さらには、中国のチベット自治区や山東省といった木材産地とも関係を構築。国を超えた木材の普及とライフスタイルの提案を模索しています。現在、滝口木材と関係のある海外企業は、マレーシア、インドネシア、中国の3カ国で60社を数えます。そんなグローバルな環境でのビジネスを通して改めて気付いたことは、言語や文化、生活習慣の違いを超えた「木材への想い」。滝口木材は、創業者・滝口寅雄の掲げた「地元への貢献」という理念に、全地球的テーマである「自然との共生」を加え、これからも地球と人間の、よりよい関係を模索していきます。