イペ
材質の主な特徴としましては、節は無く、辺材と心材は境界が明瞭でない為、見分けづらいです。辺材は黄白色~淡褐色、芯材は黄緑色~緑褐色~薄褐色~茶褐色と様々な色調のものが存在します。これは多くの樹種がイペとしてグループ化されて扱われている為です。経年すると次第に茶褐色から焦げ茶色に変わり、しばしば縞模様が出ます。木の密度が極めて高いので、製材後の反りやひび割れ・狂いが比較的少なく、表面は滑らかな仕上がりが特徴です。乾燥も比較的早く、乾燥後は安定した木材になる樹種ですが、杢理が交錯しているものがある為、加工はやや困難です。このように非常に安定した性質を持っており長期間にわたって安心してご使用頂けます。また、特筆すべき点として道管中に黄色いラパコールという成分が豊富に含まれており、これが防腐、防虫に優れた効果をもたらします。イペの中でも紫イペといわれる種類はラバコールを豊富に含んでいることから、健康食品の原料にもなっています。
イペは水に沈むほどの重量を持ち、なおかつ強度と耐久性が非常に優れており、他のハードウッドの追随を許しません。港湾、岸壁のウッドデッキにも使われているほどの高耐久材で、水の掛かる様な条件の悪い場所でも20~50年は保つといわれており、通常の使い方なら半永久的に使えます。近年は、様々な種類のウッドデッキ材が使用されておりますが、数年前まではウッドデッキ材と言えば、イペがその大半を占め、公共物件や大規模施設での工事実績では群を抜いています。またイペは、大手エクステリアメーカーの規格材にも採用され、一般家庭のウッドデッキにも数多く使用されている、最も実績のあるハードウッドです。数あるウッドデッキ材の中で「ウッドデッキの王様」「最強はイペ」と言っても過言ではありません。磨耗にも強く、耐腐朽性に富むため虫害用の薬剤処理は一切されておらず、環境にも負荷を掛けません。この様に、イペ材はウッドデッキなどで使うエクステリア材としてはポピュラーな部類でしたが、近年では現在原産地アマゾンでは入手が困難になりつつあるなど供給が安定しない為、価格が高騰しています。
高耐久性デッキ材 イペ ハードウッドの王様
【メリット】
- 水とシロアリに強い。
- 形状安定性が高い。(反り・ゆがみ・割れが極めて少ない)
- ウリン等のように、アクにより周辺を汚すことが少ない。
【デメリット】
- 色ムラがある。
- 加工時に黄色い粉塵によりアレルギー症状を起こすことがある。